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高大連携歴史教育研究会(2017)「歴史系用語精選の提案(第一次)」2017年10月

 高大連携歴史教育研究会は、「高校の歴史教育が大学入試の影響で用語の暗記中心の授業形態になっている」、「思考力を育成して生徒に歴史を学ぶ楽しさを実感させられる授業を行う余裕がない」という問題意識のもと、高等学校の歴史教科書の収録用語を精選する方向での教科書改革の実施、および、それに対応して大学入試で出題できる用語も精選させることを目的としている。
 そうした目的に応じて作成された第一次案が、「ガリレオや坂本龍馬など、歴史を大きく動かしたわけではない人名などを削除すべき」としたこの「歴史系用語精選の提案(第一次)」である。

関連参考資料

高等学校歴史教育研究会(2014)『歴史教育における高等学校・大学間接続の抜本的改革を求めて(第1次案) ─  世界史B・日本史Bの用語限定と思考力育成型教育法の強化 』2014年7月
高等学校歴史教育研究会(2014)『歴史教育における高等学校・大学間接続の抜本的改革 ─ アンケート結果と改革の提案』2014年9月、83頁

 
2.高大連携歴史教育研究会(2017)「歴史系用語精選の提案(第一次)」をめぐる報道記事
  1. 氏岡真弓(2017)「龍馬や松陰は不必要? 高校の歴史用語「約半分に」案」朝日新聞デジタル、2017年11月16日
  2. 氏岡真弓(2017)「龍馬・松陰より「理系が食いつく用語」を 歴史教科書案」朝日新聞デジタル、2017年12月4日
  3. 水戸健一(2017)「龍馬 教科書から消えるぜよ 脱暗記へ教員研究会提案」毎日新聞、2017年12月29日
    「精選案は日本史1856語、世界史1835語。日本史では坂本龍馬が「知らなくても明治維新は理解できる」として外されたほか、蘇我馬子、桶狭間の戦い、大岡忠相(越前)、吉田松陰が含まれていない。世界史ではクレオパトラ、マリー・アントワネット、ガリレオ・ガリレイなどが省かれた」ことを紹介している
  4. 吉田晋(2018)「坂本龍馬は教科書に必要か 大政奉還や薩長同盟、史実は」朝日新聞デジタル、2018年1月10日
    「学問の力でいろいろ検証されながら。松陰や龍馬に限らず、学問的にこの人物を入れるのが妥当かどうか、しょっちゅう検証されないといけない」という主張は重要である。
  5. Abema TV(2017)「歴史の教科書から「坂本龍馬」が消える? 東大教授に聞く「歴史にロマンはいらない?」」Abema TIMES、2017.11.14 21:20
    本WEBページにおいて東大史料編纂所教授・本郷和人氏は、「坂本龍馬」が削除された理由に関して、「ある歴史研究者に言わせると坂本龍馬は西郷隆盛の“パシリ”だとする見方もある。歴史学としては西郷隆盛が載っていれば坂本龍馬は必要ないということとでは」と推測するとともに、「クイズのような試験を出す学校に合わせて、“単語を覚えさせるだけの授業が行われてしまっている現状”が悪いのであって坂本龍馬という単語が悪いわけではない。子どもたちの歴史離れが進んでいるのは、はっきり言って今の歴史教科書がつまらないからだと思う。」と主張している。
  6. 河合敦(2017)「「坂本龍馬が教科書から消える」には、大誤報が潜んでいる-「消えても仕方ない」じゃないんですよ」現代ビジネス(講談社)、2017.11.16
    坂本龍馬という人名は、1943年の国定教科書『初等科国史 下』などで登場しており、「坂本龍馬は昔、教科書に載っていなかった」「司馬遼太郎の『竜馬がゆく』が出版された1960年代半ば頃から、坂本龍馬という人名が登場するようになった」という一部の報道が事実に反する、としている。
  7. 吉川慧(2016)「「脱ゆとり」明確化、高校では「歴史総合」を新設 指導要領改定で困惑の声も」HuffPost News、2016年08月01日
 
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