放送の公共性

放送の公共性に関する公共経済学的視点からの分析
(1)放送電波に関する公共経済学的視点からの理解 — 放送電波の二重性(「供給者」視点と「視聴者」視点)
「供給者」視点 —- 事業の前提となるリソースのrivalrous性
「視聴者」視点 —- 視聴行為に関するnon-rivalrous性とnon-excluable性
 
(2)放送事業に関する公共経済学的視点からの理解 — 放送事業の二重性(「供給者」視点と「視聴者」視点)
Public goodsの定義から見たNHK放送番組コンテンツ

要件A.Non-rivalrous性(非-競合性)

放送電波は、「事業者」視点から見ると、rivalrous
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利用可能な電波は有限
有限な資源としての電波、携帯電話用電波のプラチナバンドとしての70MHz帯、900MHz帯
[参考資料]佐野正弘(2012)「もう1つのプラチナバンド“700MHz帯”の行方はいかに?」日経トレンディ2012年07月04日
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電波の利用は免許制で、免許を受けた私企業はある電波帯を独占的に利用できる
同一電波帯を同時に利用できる事業者は一社に限定される。同一の電波帯に二つの事業者が同時に放送することは混信を招くためダメである。
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電波利用料、電波オークション

放送電波は、「視聴者」視点から見ると、non-rivalrous
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何千万人が同時に見てもまったく競合は生じない
一方向的な伝達のための無線という技術的手段=放送電波の特殊性

要件B.Non-excludabe性(非-排除性)
NHKの「地上波デジタル放送」「衛星放送」
技術的には、「誰でも無料で視聴することができる」ように設計されているという意味でnon-excludable
WOWOWなどがそうしているように、B-CASカードの情報を利用することで、freeriderを排除するシステムにすることは技術的には可能である。しかしながら、NHKという「公共」放送局、および、日本テレビやフジテレビなどといった「民間」放送局は、地上波デジタル放送のすべて、および、衛星放送のほとんどにおいてfreeriderを排除しないシステムを採用している
法的には、「誰でも無料で視聴することができる」ような契約になっているという意味でnon-excludable

 

[さらに進んで調べるための参考資料・データ]
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