2016.05.10 教養演習A 復習用課題

下記の問いの内のどれか一つを選択し、レポートを書きなさい。
なお来週は、未提出課題がある方および提出の遅かった方から順に、授業中にレポート発表をしていただきます。

ある特定の製品セグメントでは、特定のproduct designが市場でdominantとなっている。そうしたdominant designは、通常の時期には変化しない。dominant designが変化するのは、radicalなproduct innovationが起きている革命的な時期だけである。
 それゆえdominant designの変化として、製品の世代的変化としてのproduct innovationを論じることができる。
例えば電話製品では、ダイヤル式電話機からプッシュホン式電話機への世代交代というradical innovationの時期に、旧来の「円環状」配列から、現在の電話機型数字キー配列(3列4段方式)へとdominant designが変化した。
そして授業中に説明したように、そうした歴史的経緯の関係で電話機では123が上で0が最下段に来る現在の配列というように電卓とは異なるdominant designが採用されたのである。
 
 
数字キー配列に関しては、「電卓」型配列と「電話機」型配列という二つの異なるdominant designが共に使われている。視覚障がい者団体は、どちらか一方への統一を要望しているが、数字キー配列に関してそうしたuniversal design的対応は現在のところはまだ取られてはいない。
 これに対してアルファベット文字入力のための文字配列に関しては、製品セグメントによる違いはなく、ほとんどの製品でQWERTY配列が採用されている。例えば、タイプライター製品(19世紀に発明され20世紀中頃まで広く使われた製品)セグメント、大型コンピュータ製品(1950年代から社会的普及を開始した製品)セグメント、PC製品(1970年代中頃以降に製品市場が立ち上がった製品)セグメント、ローマ字かな入力変換方式の日本語ワープロ専用機製品(1980年代-1990年代末まで広く日本で使われた製品)セグメント、電子辞書製品セグメントなどで、QWERTY配列がdominant designとなり、広く一般に使われている。
 
 
問1 「数字キー」配列と「アルファベット文字キー」配列とでは、product designに関するdominant designのあり方がこのように異なる理由は何かを説明しなさい。
 
 
アルファベット文字キー配列に関して、「QWERTY配列が技術的に最も優れているわけではない。
 英文入力のためのアルファベット文字キー配列としては、「QWERTY配列よりもDVORAK配列の方がより優れている」と一般的に言われている。また、日本語のローマ字かな変換入力のためのアルファベット文字キー配列としては「QWERTY配列よりもNECのM式配列の方がより優れている」というのが一般的見解である。
 GoogleがGodanキーボード配列を最近になり提唱しているのも、QWERTY配列よりも技術的に優れたキーボード配列のproduct designにより、AppleのiPhonとのdifferentiationを考えているからである。
 
 
問2  DVORAK配列やNECのM式配列といった、QWERTY配列よりも優れたproduct designが一定の注目を浴びながらも、なぜ製品市場でdominant designのQWERTY配列に打ち勝つことができなかったのかに関して、きちんとその根拠がわかるように説明しなさい。すなわちDVORAK配列、NECのM式配列、あるいはその他の配列のどれか一つを取り上げて具体的かつ理論的に説明しなさい。
 
 
問3  GoogleのGodanキーボード配列に関して、{DVORAK配列やNECのM式配列といった過去のproduct designと同じく、QWERTY配列に打ち勝つことができないのか?それとも、過去のproduct designとは異なり、QWERTY配列に打ち勝つことができるのか?」ということを具体的かつ理論的に説明しなさい。
 

godan2

[参考図]Godanキーボード配列
カテゴリー: 2016教養演習A, イノベーション論, 授業メモ, 教養演習A パーマリンク