情報公共論2015.07.21

[前回の授業内容]情報公共論2015.07.14
 
[今回の論点]

OSS2015-p1

 

OSS2015_p2

 

図3 「著作権の保持 vs 著作権の放棄」軸と「無料 vs 有料」軸による分類

1.Firefox や Thunderbird などオープンソース製品を提供しているMozilla Japan
Mozilla マニフェストにおける原則
原則2. インターネットは世界的な公共のリソースであり、オープンかつアクセス可能なものであり続けなければなりません。
原則6. 公共のリソースとしてのインターネットが効果を上げるためには、相互運用性 (プロトコル、データ形式、コンテンツ)、革新、そして世界的かつ分散的な参加が必要です。
原則7. フリーでオープンソースなソフトウェアは、公共のリソースとしてのインターネットの発展を促進します。
原則10. インターネットの公共の利益という側面を拡大することは重要な目標であり、時間を費やし、注目し、参加する意義のあることです。
 
[関連資料]
 
2.OSSの定義
 
3.製品の中身の非公開の問題点
(1) 食品における中身の非公開や中身が点検できないことの問題点
 
(2) プログラム系ソフトウェアにおける中身の非公開や中身が点検できないことの問題点
 
4.プロプライエタリ・ソフトウェア
(1) プロプライエタリ・ソフトウェアの定義
 
(2) プロプライエタリ・ソフトウェアの「販売」形態 — 製品販売ではなく、ライセンス販売という形態を取ることの意味
「製品販売」ではなく、「利用許諾」
本ソフトウェア製品は、著作権法及び著作権に関する条約をはじめ、その他の無体財産権に関する法律および条約によって保護されています。本ソフトウェア製品は許諾されるもので、販売されるものではありません。

リバースエンジニアリング、逆コンパイル、逆アセンブルの制限
お客様は、本ソフトウェア製品をリバースエンジニアリング、逆コンパイル、または逆アセンブルすることはできません。ただし、適用される法律により明示に許可されている場合はこの限りではありません。
 
The application is licensed, not sold. This agreement only gives you some rights to use the application.”
“you must comply with any technical limitations in the application that only allow you to use it in certain ways. You may not: ・・・ b. Reverse engineer, decompile or disassemble the application, except and only to the extent that it is expressly permitted by applicable copyright law provisions for computer programmes.”
 
5.ソースコード「公開」の意味
(1)社会的チェックのため — 食品の原材料・原産地表示(公開)と同様の機能
食品において原材料や原産地を表示(公開)するということは、食品の製造元および販売元が食品の原材料をきちんとチェックすべきこと、あるいは、チェックしようとしていることを示すものである。製造元がきちんとしていなくても、販売元がきちんとチェックしていれば問題の発生の抑止につながる。(アメリカ産牛肉で万一、狂牛病等の問題が発生した場合でも、牛肉の中身をきちんとチェックできるシステムが機能していれば重大問題の発生の抑止につながる。)
すなわち「自分でチェックできなくても、誰かがチェックできる」システム、「不正があれば責任を追及できる」システムが重要である。
ソフトウェアの場合であれば、ソースコードがopenになっていれば、closedである場合よりも、問題発生の原因をすみやかに突き止め、迅速に対応策を取ることがより容易である。
 
(2) 社会的な知の共有 — 料理のレシピの公開と同様の機能
a. ソフトの生産性向上 — モジュール化されたソフトでは、ソフトの再利用がより容易になる
b. ソフト技術を学ぼうとする者に対する教材としての機能 — 優れたソフトウェアのソースコードを「まねる」=「学ぶ」ことによる学習
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