情報公共論 2013.04.23

今回の授業内容 — コンピュータ関連の基本的知識の確認
(1) コンピュータの分類
「相対的性能、価格、大きさによる分類」と「作業主体、作業内容による分類」の区別と連関に関する議論、
コンピュータに関する急速な技術革新によって二つの分類の連関が弱まっていることに関する議論、
ハードウェアの技術革新の普及が先行し、ソフトウェアの技術革新の普及がかなり遅れることに関する議論

詳しくは後で論じる予定であるが、Windows8が出た後でもなお2001年発売開始のWindowsXPの利用者が数多くのいること[IDC Japanの2012年の調査によれば、法人向けで4割以上、個人で3割がまだWindows XPを利用し続けていること]や、CPUは64ビット化されたにも関わらずOSソフトは依然として32ビットOSが広く使われていること[明治大学がマイクロソフト社との間で交わしているEES契約では64ビット版OSの配布は認められてはいない]などに示されているように、補完財によるバンドワゴン効果の存在により、ソフトウェアは旧式の製品が依然として使われることが多い。

(2) バイナリ・データ
現在、主流のコンピュータ(あるいは、CPU[Central Processing Unit, 中央演算処理装置]が取り扱うのは「0」と「1」という2種類のデータだけである。

[以下の「文字コード」に関する議論は授業の補足である。]
コンピュータに数字データ、文字データ、画像データなどを取り扱わせるためには、コンピュータが「理解」できるように、それらのデータを「0」と「1」の羅列に置き換える必要がある。
「0」と「1」の羅列への置き換え方を「文字コード」と呼んでいるが、「文字コード」にはいくつもの種類がある。日本語表記用の文字コードとしては、「JISコード」(ISO-2022-JP)、「Shift JIS」、「EUC-JP」がある。また多言語対応した文字コードとしては「UTF-8」や「UTF-16」などのUnicodeが有名である。
 ブラウザーがWebサイトで用いられている文字コードを間違って「解釈」すると、「文字化け」が発生することになる。これは「0」と「1」の並びがどの文字を表すかは「文字コード」によって異なっているからである。
 たとえば「明」という文字は、「Shift JIS」では「1001 0110 1011 1110」(16進表記では96BE)、「Unicode」では「0110 0110 0000 1110」(16進表記では660E)というように0と1が並んだ文字コードになる。

(3) CPUの性能指標[1] — 「CPUが一度に処理できる情報量」によるCPU分類
8ビットCPUで取り扱えるのは28=256種類の文字なので、8ビットゲーム機のファミコンのコマンド画面に見られるように「カタカナ、ひらがな」までは取り扱えるが、漢字は取り扱えない。
16ビットゲーム機のスーファミのコマンド画面に見られるように漢字を取り扱うのは、16ビットCPU以降である。というのも16ビットCPUであれば、216=26×210=65,536種類の文字を取り扱えるからである。
32ビットCPUでサポートする最大の主記憶容量(RAMメモリ容量)は232=22×210×210×210=4GB。
それ以上の主記憶容量をサポートするには64ビットCPUが必要。

(4) CPUの性能指標[2] — 「CPUが1秒間に実行可能な命令数」IPS(Instructions Per Second)」
CPUの性能向上にともない、「CPUが1秒間に命令を何回実行できるのか」というIPS値ではなく、「CPUが1秒間に命令を何百万回実行できるのか」というMIPS(Million Instructions Per Second)値が用いられるようになっている。
PC用CPUの急激な性能向上にともなって、PCがより上位の市場に属する製品のミニコンやメインフレームが担っていた作業を担えるようになってきている。

(5) ソースコード、オブジェクトコード、ハードウェア
ソースコード 人間が読み書きできる形式のソフトウェア
オブジェクトコード ハードウェア(CPU)が理解できる形式のソフトウェア
(0と1のみで書かれたソフトウェア)

来週は、このことに関して事例を挙げながら説明する。
またこのこととの関連でソフトウェアの著作権問題を論じることにする。

授業中に参照した関連参考資料
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