経営技術論2015.05.14

[前回の授業概要]経営技術論2015.05.07
[次回の授業概要]経営技術論2015.05.21
 
[今回の授業概要]
1. innovationに関するneeds視点 vs seeds視点
innovation理解には二つの複合的視点が必要である。「社会」的needsや「市場」的needsがないinnovationは社会的あるいは市場的に無意味であるし、「技術」的seedsがないinnovationは実行不可能である。

needs視点 seeds視点
needs-oriented seeds-oriented
market-in product-out
market-pull technology-push
market-driven technology–driven
 
[考察してみよう]
「技術」的seedsがないinnovationは実行不可能であるということを言い換えると、新しい「技術」的seedsの形成に応じて新しいinnovationが実行されるということである。電池技術に関するボルタの発明という新しい「技術」的seedsの形成が1800年であることを踏まえながら、電気技術を利用した製品イノベーションがいつどこでどのように歴史的に展開されたのかを調べてみよう。
 
2. 素材に関する技術革新を利用したinnovationに関する経営技術論的視点からの理解
 
(1) usefulness, wants, demandの継時的進行
第1ステージ:usefulness
(役に立つ)
有用性の科学的解明(発見)
有用性の技術的実現(発明)
  ↓
第2ステージ:wants
(欲しい)
有用性・必要性に関する社会的認識の形成
有用なproductの生産
  ↓
第3ステージ:demand
(購入する)
競合製品に対する競争優位性の獲得
「有用度>コスト」関係の実現
画期的新機能、高性能化、and/or低コスと化
 
ex.1 産業革命期における、産業用素材に関する「木」から「鉄」への技術革新
ex.2 21世紀における産業用素材に関する「鉄」から「炭素繊維」への技術革新

[関連資料]
  1. 東レ(2014)「ボーイング777X向け炭素繊維“トレカ®”プリプレグの供給」東レ、2014年11月17日付けプレスリリース
  2. 遠藤邦生(2014)「東レの炭素繊維、米国で飛躍 ボーイングと1兆円契約:米に工場新設 生産量、日本上回る」日本経済新聞Web刊速報、2014/11/17 22:59
  3. 週刊ダイヤモンド編集部(2014)「ボーイングから1兆円受注:鼻息荒い東レの炭素繊維」Daiamond Online, 2014年11月26日
  4. 日本経済新聞社(2014)「東レ、BMWに炭素繊維 車体用 生産増強へ300億円」日本経済新聞 電子版、2014/12/30 2:00
  5. 齊藤美保(2014)「「炭素繊維」は未来の車を変えるか:立ちはだかる2つの壁」日経ビジネスonline, 2014年10月29日
  6. 吉田恒(2015)「東レ、米ボーイングの次は独BMWに炭素繊維を供給。メキシコ工場から」Economic News, 2015年01月05日 19:35
  7. 日経ビジネス編集部(2014)「石の上にも50年 執念で生き残る」(特集 東レ 勝つまでやり切る経営 Part 2)『日経ビジネス』2014年10月27日号, pp.34-39
  8. 日経ものづくり編集部(2014)「化学の底力でイノベーション 先端材料で新しい時代を開拓:東レ」『日経ものづくり』2014年05月号(特集1:製造業 次の一手)、pp.40-43
  9. 日本経済新聞社(2013)「世界シェア調査、日本勢、得意分野で明暗、炭素繊維、東レが首位堅持」『日本経済新聞』2013年7月1日朝刊

 
(2) イノベーション・ライフサイクル
 
市場A1

  市場形成期
     ↓
  市場発展期
     ↓
  市場成熟期(市場固定器)
     ↓
 ~~~~~~~~~~ radical innovationによる新しい市場セグメントの形成
 ~~~~~~~~~~
     ↓

市場A2

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