経営技術論2014.05.30

[前回の授業内容]経営技術論2014.05.23
[次回の授業内容]経営技術論2014.06.06

[授業配付資料]
[授業内容]
マン・マシン・システム(man‐machine system)視点から見たイノベーションの展開構造
VTRとレンタルビデオ、テレビ受信機とテレビ放送、CDとCDプレイヤーなどのように、ある製品と別な製品が構成する製品間システム視点からイノベーションを考察することが必要であるように、人間と機械(装置)が織りなすシステム的関係という視点からイノベーションを考察することも必要である。

そのためにまず第一に、タイプライター、ワープロ専用機、PC、携帯電話機、スマートフォン、タブレットなどの文字入力のためのキーボード装置のキー配列というインターフェイスに関するイノベーションの歴史を取り上げることとする。

市場で支配的なProduct designよりも工学的性能に優れたキーボード配列が20世紀にいくつか「発明」されたが、QWERTY配列に取って代わることはできていない。

このように工学的性能の向上を実現したProduct Innovationであるにも関わらず、市場におけるdemandという点で成功を収めることができなかった例はいくつかある。

  1. 超音速旅客機「コンコルド」、高速船「テクノスーパーライナー」 — ランニングコストに関する競争劣位性に起因する失敗
  2. G4 FAX — 製品システムとしての競争劣位性(バンドワゴン効果に起因する競争劣位性)に起因する失敗
 
日本語入力用キーボード配列としての「親指シフト配列」キーボードの優秀性
かな入力方式としての「親指シフト配列」キーボード vs ローマ字入力方式としての「QWERTY配列」キーボード
「かな入力」方式では1ストロークでかなを入力できるが、「ローマ字入力」方式では母音以外のかなは2ストロークでの入力が必要となる。
「親指シフト配列」では日本語文章におけるかな文字の頻出度を考慮して配置が決められているのに対して、QWERTY配列におけるアルファベットの文字配置はそうではない。


かな入力方式としての「親指シフト配列」キーボード、「JIS配列」キーボード、「新JIS配列」キーボード
キーボードの仕様比較表













親指シフト配列JIS配列新JIS配列
かな配置の段数3段4段3段
かな文字用
キー総数
304832
シフトキーの位置
(使用する指)
中央
(親指)
両サイド
(小指)
両サイド
(小指)
打鍵に
必要な
キー
ストロ
ーク数
清音1ストローク1ストローク1または2ストローク
濁音1ストローク2ストローク2または3ストローク
半濁音1ストローク2ストローク2または3ストローク
拗音・促音1ストローク2ストローク1または2ストローク
句読点1ストローク2ストローク1ストローク
数字かなモードのまま入力可能英数モードへの切替が必要かなモードのまま入力可能

[出典]「親指シフトの魅力 再発見2 (キーボードを科学する)」『ワープロファン』富士通、No.76、1997年(引用に際して一部の表記を変更した)
www.fmworld.net/oasysworld/cat/dgt04.html
カテゴリー: 2014年度, 2014経営技術論, 授業メモ, 経営技術特論 パーマリンク